とあるアーティファクト使いの日誌

筆者のMTGライフやらを記録するブログです

こんなデッキは紙の束だ、やってみる

まえがき

マジックの世界には様々な素晴らしいデッキが存在する。

しかしながら、それらのデッキにも改良の余地がないわけではない。メタゲームは常に流動的であり、デッキ使用者のプレイスタイルに合わせての調整ももちろん必要だからだ。

机上論でデッキの改良をするだけというのを良しとしなかった我々は、実際に改良後のデッキでPPTQに参加もした。その様子もお届けしたいと思う。

それでは本編を始めていこう。

本編

博士:

やあ諸君。今日もこのコーナーの時間がやってきたね。

こみぃ:

助手のこみぃだ。今日もよろしくお願いする。

博士:

さっそく本日のデッキを見ていこう。

アブザントークンズ

メインボード:
土地:22
4 《秘密の中庭/Concealed Courtyard》
4 《廃墟の地/Field of Ruin》
1 《森/Forest》
6 《平地/Plains》
2 《シェフェトの砂丘/Shefet Dunes》
5 《沼/Swamp》

クリーチャー:7
4 《選定の司祭/Anointer Priest》
3 《聖なる猫/Sacred Cat》

その他:31
4 《致命的な一押し/Fatal Push》
2 《強迫/Duress》
3 《燻蒸/Fumigate》
4 《選定された行進/Anointed Procession》
4 《秘密の備蓄品/Hidden Stockpile》
3 《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》
4 《軍団の上陸/Legion's Landing》
4 《改革派の地図/Renegade Map》
1 《宝物の地図/Treasure Map》
2 《秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seeker》

サイドボード:
2 《賞罰の天使/Angel of Sanctions》
2 《大災厄/Doomfall》
2 《強迫/Duress》
2 《失われた遺産/Lost Legacy》
3 《アルゲールの断血/Arguel's Blood Fast》
4 《領事の権限/Authority of the Consuls》

こみぃ:

変わったデッキが好きな方々がよく使ってるデッキだね。

博士:

多少偏見が見られる発言だが、そのとおりだ。いくつかのPPTQを突破しているし、筆者がジャッジをしたFinals予選でも優勝した素晴らしいデッキだ。

 

博士:

我々が実際にこのデッキを回したり、回しているところを見たところ、このデッキには重大な問題が存在するという結論に至った。それは「ゲームに時間がかかりすぎる」ということだ。

今回改良後のデッキを使うのは助手のこみぃなのだが、彼はトイレが非常に近く、マッチの間には必ずトイレに行くタイプの人間だ。

このデッキは勝利するにしても負けるにしてもとにかく時間がかかり、どこかの卓で延長が発生してると思って見に行けばこのデッキということが非常に多い。

これでは彼のような人間はマッチの間に満足にトイレに行くことが出来ず、実質次のマッチを不戦敗してるに等しくなってしまう。

こみぃ:

一度や二度ならとりあえず席に座ってからジャッジを呼んでトイレに行くことも可能だが、何度もやるのは気が引けるというもの。

私がこんなデッキを渡された日には、デザイナーは使用者がトイレに行けなくて苦しむ様を楽しむ特殊な性癖の持ち主なのかと疑ってしまうよ。

博士:

あらぬ性癖の疑いをかけられないためにも、通常このようなデッキを使用するのは避けるべきだろう。

また、GPなどではマッチの間というのはブースを見て回ったりアーティストのサイン会に並んだりなど、ゲームの他にすべきことも非常に多い。これらの企画を楽しむのもGPの醍醐味の1つなのだから、わざわざ時間のかかるデッキを選択するのは狂気の沙汰だ。

こみぃ:

多くのプレイヤーは気づいていないが、自分の特性や大会に合わせたデッキを選択するというのはプレイングの練習と同じくらい重要だ。もちろん時間内にマッチを終わらせることが重要であることは言うまでもない。

今回の改良のテーマはそのあたりになっていきそうだ。

 

博士:

スピーディにマッチを終わらせるというのがテーマであるわけだから、まずは素早いフィニッシュ手段をデッキに追加することから始めようと思う。今のスタンダード環境で素早いフィニッシュ手段といえば何を思い浮かべるだろうか?

こみぃ:

やはり《スカラベの神》や《熱烈の神、ハゾレト》あたりかな。

博士:

どちらも非常に強力なカードだね。どちらの場合も1色を追加することになるがそれだけの価値があるのは間違いない。では、そのうちどちらをデッキにいれるのが適切だと思う?

こみぃ:

断然《熱烈の神、ハゾレト》だね。《スカラベの神》も素晴らしいカードだが、カラーリング的に《スカラベの神》が入ったデッキはコントロールやミッドレンジになりやすく、結果的に《熱烈の神、ハゾレト》のほうが圧倒的に素早いカードといえる。

博士:

ジョンのこの選択は非常に納得の行くものだ。デッキそのもののコンセプトや改良テーマに沿ったカード選択というのは非常に重要だ。今回はフィニッシュ手段としては《熱烈の神、ハゾレト》を加えることにしよう。

こみぃ:

(ジョン?)。では《熱烈の神、ハゾレト》を追加してその上で改良を進めよう。

 

博士:

《熱烈の神、ハゾレト》をデッキに加える以上、迅速に彼女で殴りに行くためにマナカーブの頂点を彼女にした攻撃的なデッキに改良していく必要がある。その状況を考えると、数学的な見地からデッキにふさわしくないと判断できるカードがある。

こみぃ:

《燻蒸》、《選定された行進》、《イクサランの束縛》、《秘宝探求者、ヴラスカ》がそれだ。

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博士:

このデッキには彼女とマナコストが同じかそれ以上のカードはふさわしくない。そして4,5,6は4以上だ。小学生でも理解できる明快な論理だ。

こみぃ:

《選定された行進》が抜ける以上、このデッキにおいてトークンを出すという動き自体が非常に弱々しいものとなってしまう。そのためそれらの役割を持ったカードと、その動きを補助するカードにも同時に退場していただこうと思う。

《秘密の備蓄品》、《軍団の上陸》、《改革派の地図》の3枚だ。

さらに、ロングゲームを意図していないということで《宝物の地図》にもご退場願う。こうして空いた大量のスロットに何を入れるかという点はひとまず置いておいて、次にクリーチャーを見ていこう。

 

博士:

もはやトークンを出すというのはこのデッキのコンセプトから外れた動きなので、《選定された司祭》を抜くことについて異論をはさむ者はいないだろう。

次に《聖なる猫》だが、このカードの採用に至ったデザイナーの意図は私も十分に理解できる。2回役割を果たしてくれるし、イラストの猫もとても可愛いからだ。

しかしスピーディなデッキというコンセプトを考えると、1/1絆魂というスタッツには疑問を抱かざるを得ない。ここは涙を飲んで《ボーマットの急使》と入れ替えようと思う。このクリーチャーは同じ1/1ながら速攻を持っており、終盤に追加の手札をもたらしてくれるポテンシャルを秘めた素晴らしいカードだ。

こみぃ:

こうして大量に開いた枠には、スピーディーにゲームを終わらせるための赤のクリーチャーを採用しようと思う。赤には優れた低マナ域のクリーチャーが多数存在するため、入れるカードには困らない。スタッツの高さや能力から、《地揺りのケンラ》、《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》、《アン一門の壊し屋》あたりが妥当だろう。

博士:

猫を抜いてジャッカルを追加したことについて猫派の人々からの批判が殺到するかもしれないが、そこは猫カフェに案内するなどして対応してくれ。

こみぃ:

私は猫派なのでこの変更はとても残念だが、時に非情になって決断をしなくてはならないことがあることは理解しているつもりだ。

博士:

また、今回はメタゲームに合わせて《過酷な指導者》と《暴れ回るフェロキドン》も追加した。メタに合わせたカード選択の重要性については今更語るまでもないだろう。

 

博士:

次に見るのは呪文の枠だ。すでに抜いたカードを除外すると、このデッキに残っているのは《致命的な一押し》と《強迫》だ。

《致命的な一押し》が現環境において最強の除去だということは我々も十分に理解している。しかしこのカードもまたこのデッキで使うに当たっては無視できない「致命的な」欠点を抱えているのだ。それが何かわかるだろうか?

こみぃ:

対戦相手がクリーチャーを使わない場合に手札にたまり続けるということだね。

博士:

そのとおりだ。現環境には青系のコントロールのように、《致命的な一押し》が当たる対象がそもそも存在しないデッキがある。そうしたデッキと当たった場合に《致命的な一押し》は手札にたまり続け、ひどいときにはハゾレトの攻撃を妨害することになってしまう。自分の3マナのクリーチャーを対象に取って唱えることで実質捨てることもできないわけではないが、スマートな使い方とは到底言えない。

我々が今回採用しようとしている火力呪文はその問題を改善している。除去の質として《致命的な一押し》より劣るが、対戦相手がクリーチャーを使わないならば本体に打ち込むことができる。2枚の《削剥》はそれが出来ないが、2枚であれば手札に重なる危険性は少なく、ハゾレトの能力で投げることもできる許容範囲の枚数と言えるだろう。

こみぃ:

《イクサランの束縛》のような、いわゆる確定除去が存在しないことに不安を覚えるかもしれない。しかしそれらのカードが必要になるような展開になってしまう前にゲームを終わらせることでその問題は回避できる。

博士:

《強迫》についても判断が難しいところだ。このカードがセス・マンフィールド選手をプロツアー優勝に導いたことは記憶に新しい。

しかし、もはやこのデッキに黒のカードはこのカードしかない。後述する土地の話も含め、このカードのために黒を追加する価値があるとは私には思えない。《強迫》もまたこのデッキから去っていただこうと思う。

 

博士:

最後に見直すのはもちろん土地だ。もはやこのデッキには白も黒も緑も存在しないので、フルに見直すことになる。

色を絞ったことによる利点として、強力な砂漠を無理なくデッキに採用できるというものがある。《ラムナプの遺跡》、《陽焼けした砂漠》は素晴らしいダメージソースなのでもちろん4枚採用。さらに墓地対策と追加の砂漠でもある《屍肉あさりの地》も2枚採用しよう。

そして最後に最も信頼できる赤マナソースをデッキに加える。そう、14枚の《山》だ。

こみぃ:

攻撃的な赤のデッキに24枚も土地が入っていることを意外に思うかもしれない。しかしこのデッキはハゾレトを最速で出すためにある程度の土地が必要で、マナが余ったときの使いみちも豊富なため24枚は適切な枚数だ。

 

 博士:改良後のデッキはこちらだ。

アブザントークンズ改

メインボード:
土地:24
14 《山/Mountain》
4 《ラムナプの遺跡/Ramunap Ruins》
2 《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds》
4 《陽焼けした砂漠/Sunscorched Desert》

クリーチャー:26
3 《アン一門の壊し屋/Ahn-Crop Crasher》
4 《ボーマットの急使/Bomat Courier》
4 《地揺すりのケンラ/Earthshaker Khenra》
2 《過酷な指導者/Harsh Mentor》
4 《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》
3 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ/Kari Zev, Skyship Raider》
2 《暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon》
4 《損魂魔道士/Soul-Scar Mage》

その他:10
2 《削剥/Abrade》
4 《稲妻の一撃/Lightning Strike》
4 《ショック/Shock》

サイドボード:
2 《栄光をもたらすもの/Glorybringer》
1 《過酷な指導者/Harsh Mentor》
2 《ピア・ナラー/Pia Nalaar》
2 《暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon》
1 《削剥/Abrade》
2 《チャンドラの敗北/Chandra's Defeat》
2 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
3 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》 

 博士:

改良後のデッキはオリジナルのデッキの影も形も残っていないが、デッキの強度を保ちながら、より使用者の特性に沿ったデッキになったと確信している。

我々のデッキ改良はいかがだっただろうか。他にも改良してほしいデッキがあったら番組宛てにバンバン送ってくれよな!!

 

PPTQ参加してきました

そんなわけで、改良後のデッキにて川崎のPPTQに参加してきました。

結果はなんとぉ!!!

  1.  赤黒アグロ:☓◯☓
  2. ティムールエネルギー:☓◯☓

ぬわーーーーーーっっっ!!(ドラゴンクエストライバルズのリーダーにパパス追加希望!!)

音を置き去りにする速さで0−2ドロップ。帰宅してスーパーマリオオデッセイをやる流れとなりました。。。。

あとがき

久しぶりの更新がこんなんでごめんなさい。

こういうのやってる方が案外と少なかったもので、なら自分でやろうかなというところでした。許してね。

ちなみに、トークンズもラムナプレッドも非常に強力なデッキです。音速で2敗したのはその日の私のドローがおじいちゃんすぎたのと、ラムナプレッドの使い方になれていなかったからです。

次回は、日付は前後しますがFinals予選参戦の話と、初ジャッジの話なんかを出来たらなと思ってます。その前に大好評新弾リリース直後(販促は基本)のデュエルエクスマキナの記事を書くかもしれません。

 

では、デュエルスタンバイ!